世の中はざらざらしている
- 監督:熊谷まどか
- 日本/30分
- 出演:渡辺真起子、近藤芳正
布に巻いた荷物を大切そうに抱え、女が歩いてくる。ホームセンターに入った女が出会った男は、何の役にも立ちそうもない些細な物をポケットに入れる。二人の間に起きることは、果たして諍いか共感か?大人の出会いとは、かくも不思議なものか…。
熊谷まどか監督
大阪府出身。同志社大学卒業。CM 制作会社に制作進行として3 年間勤務後、百貨店契約社員、コールセンターオペレーター等、様々な職業に就く。2004 年自主制作映画を作り始める。2008 年 文化庁委託事業ndjc「若手映画作家育成プロジェクト」に選抜。2010 年~2011 年、東京MX 『どうする?!東京』ドラマパート演出を担当。PV・メイキングなども手がける。
Behind The Hole
- 監督:山本彩織
- アメリカ/17分
- 出演:Katy McQuillan,Justyna Malota
大学生のソフィアとレイラはルームシェアをしている。社交的なレイラに比べ内向的なソフィアは、ある時、壁にあいた小さな穴をみつける。覗いた穴の向こうに見える世界は、現実か幻か、ソフィアは次第に奇妙な世界に引きずり込まれていく。
山本彩織監督
大阪の高校を卒業後、19歳でアメリカ・カリフォルニアへ渡る。Santa Barbara City College を卒業後、映画学制作を学ぶためニューヨークへ移る。映画学校を卒業後は、数々のコマーシャルやドキュメンタリーの編集を担当する。
ネオンライト
- 監督:福崎 Vaishnavi 星良
- 日本/14分
- 出演:神田彩香、福井コウダイ
「わたしは月で、あなたは太陽。まぶしすぎて、目をそらしてしまう。心もとないわたしの光は、都会の喧噪やネオンライトに、かき消されていく-」映像を繊細に重ね合わせ、20代女性の揺れる心象風景を瑞々しく綴る。
福崎 Vaishnavi 星良監督
1988年生まれ。北米のアートスクールに高校留学する。イラスト、ビデオアート、映画、ドキュメンタリー、アニメーション、写真等幅広く制作。オールピスト東京2012ではポルノをiphoneで撮影し加工した「レーザーディスクの深い傷」が入選。早稲田大学川口芸術学校在学時には3年次終了制作作品「Come Wander With Me」が渋谷アップリンク、恵比寿映像祭で上映される。4年時にはアップリンクより短編映画製作を委託され、脚本、撮影、編集、監督の4役をこなす。制作活動が早稲田大学より評価され芸術学校初の小野梓記念賞芸術賞を受賞。表現舞台「象牙の塔」を制作、2013年10月にトーキョーワンダーサイトにて上演予定
Ata(アタ)
特別招待上映/映像提供CON-CAN Movie Festival
- 監督:チャーラ・ゼンジルジ&ギヨーム・ジョヴァネッティ
- フランス=トルコ/26分
- 出演:セイダ・バクバサ、アハッジャン・アリ
- 2009CON-CAN Movie Festivalグランプリ
恋人に会うため、トルコからフランスにやって来たセイダは、ウイグルから出稼ぎに来ている男と出会う。男はセイダと同じ言語を話す。遠い昔同じ祖先を持つ彼らが、異国の地パリで出会い、心の絆を深める。
チャーラ・ゼンジルジ監督
ギヨーム・ジョヴァネッティ監督
チャーラ・ゼンジルジ(アンカラ、1976年生まれ)とギヨーム・ジョヴァネッティ(リヨン、1978年生まれ)は、中東から中央アジアにかけてドキュメンタリー作品の監督として活動を始めた。イランで撮影された "Recovering Bam" は、アンカラで審査員特別賞(2005年)を受賞し、Planete Channelによって買い取られた。その実力を認められ南イタリアに招かれた二人はそこで、アッバス・キアロスタミの教導のもと、ドキュメンタリー・フィクションの "Carnegami" を監督し、サン・モール・フェスティバルで審査員特別賞(フランス、2006年)、またノーチで最優秀作品賞(イタリア、2007年)を受賞、そしてヨーロッパ、北米、アジア各国の映画祭で上映された。
その後、トルコとドイツを舞台にフィクション・ドキュメンタリーの ”shantyGARDENtown” を制作する機会に恵まれ、この作品はベルリン国際映画祭2007の、“Berlin Today Award”部門でコンペティション作品として出品され、またバルセロナ最優秀短編ドキュメンタリー賞(スペイン、2007年)を受賞している。
中編作品の『アタ』(スーパー16mmで素人の役者を使って撮影された、トルコの少女と中国から政治亡命をしてきた年寄りがフランスで出会い、お互いの言葉の類似を発見するという作品)は第30回国際短編映画祭クレルモン・フェランで選出され、第5回CON-CAN MOVIE FESTIVALでは大賞、第30回クレテイユ国際女性映画祭では最優秀フランス語作品賞と観客賞を獲得、そしてパリのFuji Tous Courts Festival(富士フィルムの主催による映画祭)で観客賞を授与された。ヨーロッパから始まり世界へ向けての旅立ちを、はじめるきっかけの作品である。
チャーラ&ギヨームは、昨年、初の長編デビュー作品、「Noor」を制作し、カンヌ国際映画祭のACID部門にて、ワールドプレミアを行い、その後、多数の国際映画祭にて上映。現在、2本目の長編となる作品「人間」を日本で撮り終え、
国際映画祭でのワールドプレミアを控えている。