今年は、90作品の応募があり、厳正なる審査の結果、以下の方の作品を最優秀賞といたしました。最優秀作品は、今年の映画祭のポスター及びリーフレット表紙デザインとして使用し、愛知県内の公共施設、各映画館、ウィルあいちほかで掲示及び配布します。
最優秀賞:SUMIFUNE さん
- 【作品のテーマ】
- 未来へ向けて、大空をどこまでも高く力強く突き進む女性たちの姿を描きました。晴れ渡る空をゆく帆船は、国を超え、常識を超え、既成観念にとらわれない映像表現の世界をイメージしています。また、配色は開放的なスカイブルーを基調に、情熱や生命力を連想させる赤色をアクセントとしました。全体にクリーンで爽やかな雰囲気を演出しつつ、タイトルや主役の女性たちに自然と視線が集まるようなデザインを意識して制作しています。
- 【作品講評】
- 審査委員長:白木 彰(愛知県立芸術大学名誉教授・グラフィックデザイナー)
- 毎朝、日本初の女性弁護士、三淵嘉子さんをテーマにしたドラマが放送されている。男性中心の社会で女性が活躍することがいかに困難であったかを描いた作品である。映画界でも一昔前までは同様であったと想像する。そして今年の本映画祭の顔として選ばれた作品は、女性達が帆船を操り、天空を航海をしている作品である。帆は追い風に大きく膨らみ、太陽を横目に力強く前進する船は、自信に満ちた女性の時代の到来を告げているかのようである。
この作品は、今日の風潮をうまく切り取り審査員を唸らせた秀作である。一方で船を操作する人が全て女性の表現は、女性映画祭の真の意義についてあらためて考える機会を与えてくれた作品でもある。