フィルム・コンペティションの受賞結果は、次のとおりです。 おめでとうございます!
グランプリ
- 【アニメーション部門】
- 『Alma’s Condition』(ポルトガル、スペイン) 監督:サラ・ナベス
- 【ドキュメンタリー部門】
- 『Mrs. Iran’s Husband』(イラン) 監督:マルヤン・ホスラビ
- 【ドラマ部門】
- 『Our Summer』(韓国)監督:ユン・ガヨン
観客賞
- 【アニメーション部門】
- 『Alma’s Condition』(ポルトガル、スペイン) 監督:サラ・ナベス
- 【ドキュメンタリー部門】
- 『I AM NOT INVISIBLE』(日本) 監督:川島佑喜
- 【ドラマ部門】
- 『嘘つきは〇〇のはじまり』(日本) 監督:ナカムラサヤカ
審査委員特別賞
応募作品の中に優れた作品が多くあったため、審査委員の間で協議した結果、審査委員特別賞を設けることといたしました。
- 『愛 LOVE Mother』(日本) 監督:常石梨乃
受賞者コメント
フィルム・コンペティションの各賞受賞者からコメントをいただきました。
アニメーション部門グランプリ&観客賞 受賞 /
Animation Section Grand-Prix and Audience Award winner『Alma’s Condition』 サラ・ナベス監督 / Dir.: Sara Naves
(事務局訳)
初監督した短編作品が、グランプリと観客賞を受賞したことを心から光栄に思います。本作は、Sardinha em Lata (ポルトガル) とGlow Animation Studio (スペイン)の献身的なチームが製作し、音楽はOscar Lopez Plazaが担当しました。日本で私たちの作品を上映する機会をいただき感謝いたします。
私が見て育った大好きなアニメーションの多くを生み出した日本で、このような高い評価をいただき大変嬉しく思います。尊敬する憧れの文化と、いつか訪れたい素晴らしい景色を持つ国からの評価に感謝します。
また、審査委員の皆様に、心より感謝申し上げます。この賞をいただけたこと、そして特に、本作が美しく異なる地に暮らす観客の皆様の心に響いたことに喜びを感じています。
世界の女性の視点を尊重し、声を上げ、表現したいと願う気持ちを支援する素晴らしい映画祭にお祝い申し上げます。さらなるご成功をお祈りしております。
ドキュメンタリー部門グランプリ 受賞 /
Documentary Section Grand-Prix winner
『Mrs. Iran’s Husband』マルヤン・ホスラビ監督 / Dir.: Marjan Khosravi
The story of Mrs. Iran’s husband represents the suffering of all women—women who have always found no way to express their emotions other than by suppressing them and remaining silent.
Although they fight for their lives all the time, suffering is an inseparable part of their existence.
Silence and not protesting against their current situation is part of these women’s culture, a pain inherited from their mothers generation after generation. Meanwhile, some men have always met their own needs in the best way possible, seeing women merely as stepping stones to achieve their desires and fulfill their needs. Now, if a woman arises who protests against the existing situation and the suffering it brings, the circumstances will change entirely.
This film is inspired by an Iranian novel titled Shohar-e Ahoo Khanom (Mrs. Ahoo’s Husband).
Thanks for this great honor to have our film in your festival and thanks to jurors who honored us.
(事務局訳)
本作は、すべての女性の苦しみを表現しています。感情を表せず抑え込み、沈黙することを選ばざるを得ない女性たちです。彼女たちは常に命懸けで戦っていますが、苦しみは生活に深く根付いています。現状に抗議せず沈黙を守ることは、文化の一部であり、母から娘へと受け継がれてきた痛みです。一方で、自らの欲望を満たすために、女性を単なる踏み台としか見ない男性もいます。もし、今ある状況やそれがもたらす苦しみに声を上げる女性が現れたら、状況は一変するでしょう。
本作は、イランの小説「Shohar-e Ahoo Khanom (Mrs. Ahoo’s Husband)」から着想を得ました。貴映画祭で上映されたことを光栄に思います。また、私たちの作品を選んでくださった審査委員の方々に心から感謝申し上げます。
ドラマ部門グランプリ 受賞 /
Drama Section Grand-Prix winner『Our Summer』ユン・ガヨン監督 / Dir.: Yoon Gayeon
First of all, I would like to express my sincere gratitude to the film festival and judges for choosing our work and giving us a precious award.
This award-winning work is an undergraduate graduation work. I am honored to receive the award despite my shortcomings.
Thank you to the staff, teachers, and family for your help.
I am currently in graduate school, and I will use this award as an opportunity to love and devote more time to movies.
(事務局訳)
初めに、私たちの作品を選び、貴重な賞を授与してくださった映画祭と審査委員の皆様に心より感謝申し上げます。
本作は学部の卒業制作であり、自分の至らなさにもかかわらず受賞できたことを大変光栄に思っています。
また、スタッフや先生方、そして家族の支えにも感謝します。
現在、私は大学院に在籍しています。今回の受賞を機に映画への情熱を深め、より多くの時間を映画に捧げていきたいと思います。
ドキュメンタリー部門観客賞 受賞 /
Documentary Section Audience Award winner
『I AM NOT INVISIBLE』川島佑喜監督 / Dir.: Yuki York
この度はドキュメンタリー部門観客賞を賜り、大変嬉しく思います。この作品を1年ほど前に完成させてから、何度も何度も観直し続けたことで、節々の荒さや自分の良くない部分がたくさん見つかり、これは面白いのか、良いところはなんだったのか分からなくなり、不安が募るばかりでした。なので、たくさんの方から感想のお言葉を頂けて、とてもありがたく思います。
これから成長し、反省を生かし、精進して参ります。ありがとうございました。
ドラマ部門観客賞 受賞 /
Drama Section Audience Award winner
『嘘つきは〇〇のはじまり』 ナカムラサヤカ監督 / “SECRET” Dir.: Sayaka Nakamura
“プロの活動屋になりたい”そう志し入った映画界。『観客賞』を頂くことは念願でした。
しかも、憧れのあいち国際女性映画祭で受賞できた喜びたるや!
これも主演の増田有華さんはじめとするキャスト・スタッフ、そして応援してくれるみなさまのおかげです。受賞を励みにこれからも“人の心を支える映画”を作り続けていきます。
審査委員特別賞 受賞 /
Special Jury Prize winner
『愛 LOVE Mother』常石梨乃監督 / “LOVE LOVE Mother” Dir.: Rino Tsuneishi
この度は、審査委員特別賞という、とても温もりある賞を頂きまして、心より感謝申し上げます。
講評でいただいたお言葉や、映画祭スタッフ皆様方のお心遣い、またご鑑賞いただいたお客様からのご感想は、私にとって、とても大切なモノとなりました。この賞を励みに、またあいち国際女性映画祭で上映していただけるよう、今後も作品づくりをがんばっていきます。ありがとうございました。
<審査委員>
- 審査委員長:
- 奥田瑛二(俳優、映画監督)
- 審査委員:
- 服部徹(映画祭運営委員代表)、木全純治(映画祭ディレクター)、佐藤久美(映画祭イベントディレクター)、李相美(当映画祭プログラミング担当)、ショーレ・ゴルパリアン(映画プロデューサー)
I am truly honored to have received The Grand Prix and Audience Award at the Aichi Women’s International Film Festival 2024, in recognition of my first directed short film O Estado de Alma (Alma’s Condition)! This film was created by the hands of two dedicated teams, from Sardinhaem Lata (Portugal) and Glow Animation Studio (Spain), with music by Oscar Lopez Plaza, we are all grateful for the opportunity to show our work in Japan.
It is most gratifying to find such positive feedback coming from the country responsible for most of the animation that I grew up watching and loving, from a culture that I respect and admire, and a country which breathtaking landscapes I hope to visit one day soon!
I thank the Jury very much for such an award, and I am especially happy to find that O Estado de Alma resonates in the hearts of an audience that lives in such a beautifully different corner of the world!
I offer also my congratulations for such a distinct festival, which promotes women’s view of the world and cultivates our need to have a voice and wish for expression. May it keep on growing with each new edition!