デザインコンテスト最優秀賞発表
厳正なる審査の結果、最優秀作品を選びました。今年は、54作品の応募があり、愛知県内の公共施設、各映画館、ウィルあいちほかで掲示配布いたします。
最優秀賞:愛知県立芸術大学2年 藤田彩花 さん
- 作品のテーマ
- 未だ、誤解やマイナスなイメージを持たれることのある「女性」という生き方について、一人の人生や一つの物事が繊細に描かれ、より深く味わうことができる「映画」を通して見ることができるのは、とても意義のあることだと思い、応募しました。
デザインのイメージは、スクリーンの光に照らされた女性の横顔です。薄暗い空間から浮かび上がる横顔には、既存の価値観が劇的に変化する映画ならではの瞬間を感じられるようにデザインしました。
- 作品講評
- 審査委員長:白木彰(グラフィックデザイナー・愛知県立芸術大学名誉教授)
- 女性が銀幕を見つめている。女性映画祭というテーマに対して多くの人が思い浮かべるイメージだと思う。それを素直に作品にする、この気負いのない素朴さが快い。
この作品の一番の魅力は、わかりやすさと気風のよさである。画面には女性の横顔のほか何もない。画面は背景、顔、髪の三つの色面で大胆に構成され、背景には大きな濃淡、顔や髪には地模様を付し作品に趣を与えている。必要最小限の要素で作られた思い切りのよい作品である。シンプルな作品はひとつ間違えれば寂しく貧相になる。しかし、ここで作者がみせる正攻法の表現は実に堂々としている。
この作品が持つ素直は好感度が高く、ありふれたイメージを魅力的な作品に昇華させた秀作だと思う。