コンペティション結果
フィルム・コンペティション各賞決定!
- 9月10日(土)17時から、フィルム・コンペティションのグランプリほか各賞が発表されました。
<長編フィルム部門>
- 金のコノハズク賞(グランプリ)
- 金のカキツバタ賞(グランプリ)
- 銀のカキツバタ賞(準グランプリ)
- 観客賞
『海へ 朴さんの手紙』
監督:久保田 桂子
ドキュメンタリー
日本/2016年/70分
監督:久保田桂子
出演:パク・ドフン、山根みすえ
配給:スリーピン
英題:Letter to Mr. Park
■久保田監督受賞コメント
今回は作品完成後初めての上映の機会となり、生まれたばかりの作品がどのように皆さんに受けとめていただけるだろうかと大変不安な気持ちで会場に向かいました。結果多くの方に温かく受け入れていただき、さらにグランプリ作品に選出していただいたことに大変驚いております。
大切な思い出を作品にすることを許してくださった二人の出演者の方に、心から感謝します。そしてスクリーンを通じて彼らの思い出を、見てくださった方と共有できたことを幸福に思います。今後この作品が宛名のない手紙のように、見知らぬ誰かの元へ届けられることを願います。この度は本当にありがとうございました。
■木全純治映画祭ディレクター講評
ドキュメンタリーのおもしろさは、描く対象にある。この映画に登場する朴さんは、非常に魅力的であり、言葉が胸に刺さる。朴さんを通して、占領中の朝鮮時代と日本陸軍内部の別の側面を垣間見ることができる点が高く評価できる。
<短編フィルム部門>
『私は渦の底から』
監督:野本 梢
日本/2015年/27分
監督:野本梢
出演:橋本紗也加、岡村いずみ
英題:From bottom of the vortex
■野本監督受賞コメント
この度は短編部門グランプリを頂戴いたしまして誠にありがとうございます。
国際女性映画祭は日本には類がなく、「性」に着目していることから、同性愛を題材としたこの作品をぜひ上映いただきたいという思いがあり、製作当初からあいち国際女性映画祭での上映を目指しておりました。その為ノミネート頂いた時点で歓喜しまして、さらにグランプリをいただけて本当に光栄で嬉しいです。
映画祭で出会った方、皆さま魅力的な方ばかりで、またここに帰ってきたい…長編の目標ができました。
■木全純治映画祭ディレクター講評
女性審査員と男性審査員の意見が真っ二つに割れた作品。性的マイノリティに対するメッセージ性、訴える力が非常に高い点が評価された。レズビアンであることに悲観的な主人公の心理状態を、繊細でありながら力強さをも感じさせる描写で見事に表現した。
『The silence of Eunhye』
監督:パク・メファ
韓国/2015年/14分
監督:パク・メファ
出演:チェ・ジウォン、ハ・スンウォン
英題:The silence of Eunhye
ⓒ CENTRAL PARK FILMS
■木全純治映画祭ディレクター講評
役者、撮影技術ともにプロレベル。特に、主人公の演技が際立って優れている。韓国において、プロが短編作品に支援する体制が伺える。社会を捉える目線がしっかりしていて、視野や奥行きの広さが感じられる。
『だんらん』
監督:生見 司織
日本/2015年/18分
監督:生見司織
出演:安川まり、山本佳希
英題:family fireside
■木全純治映画祭ディレクター講評
一人の少女が家族のあり方をみつめる物語。ストーリー展開が上手く、意外性もあり、観客の心をつかむエンターテインメント性において優れた作品。
<審査員>
野上照代:あいち国際女性映画祭2016運営委員(元黒澤映画制作助手)
堀部俊仁:あいち国際女性映画祭2016運営委員(愛知県興行協会理事長)
木全純治:あいち国際女性映画祭2016ディレクター(シネマスコーレ支配人)
佐藤久美:あいち国際女性映画祭2016イベントディレクター(金城学院大学国際情報学部教授)
斉藤綾子:あいち国際女性映画祭2016コーディネーター(明治学院大学文学部教授)
ショーレ・ゴルパリアン:映画プロデューサー
竹内弘明:公益財団法人あいち男女共同参画財団理事長